電気ビル物語 その1 栄工舎電気時計(地下1階)

開業以来70年を経過し、戦火もくぐり抜け数々のドラマを生んできた電気ビル。
その歴史の中にはいろいろな物語が刻まれています。その一端を少しずつ皆様に紹介していきたいと思っています。

昭和10年12月に納品された栄工舎製電気時計
(主な機構)
動力重錘自動巻上式・振子調時式・直流電磁時刻表示式
振り子を動かす歯車に動力を与える錘を6時間毎に自動的にモーターで巻き上げ継続駆動します。振り子により正確に回転する歯車で時刻表示部へ直流の電流を送り時刻を表示します。当時の電気時計としては最も優れた性能の時計です。
その昔、この時計は電気ビル心臓部として全館に時刻を表示通報していました。(現在はその機能は失われております)
約25年間故障して動いてはいなかったのですが、終戦直後この時計を修理してくださったCMW時計師 岡本利夫氏(メガネハウス社長)の申し出により修理をしていただき、平成17年7月に再び稼動を始めました。見事に蘇ったこの時計は電気ビル地下1階に今も正確に時を刻んでおります。

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