電気ビル物語その3 富山電気ビルの外観について

富山電気ビルの外観

電気ビルの建物は野原の真ん中に完成したので西側の県庁方面から見るとあたかも埠頭に浮かんでいる軍艦のように見えた。
一般市民には全形そのものが軍艦に見え、屋上の塔屋はマストの如く、5階のバルコニーの柵はデッキに見えたのである。
この構造設計に当たっては特に耐震耐火に留意し、地震学の権威内藤日中工学博士に依頼したこともあって外観、内観ともに頑強にできており、基底は船底の型をとってあるので地震の際には建物が波に揺れるようになっている。
写真は昭和10年12月県庁方面より撮影したものです。

(富山電気ビルデイング㈱五十年史より)

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