電気ビル物語その7 貴重な戦前の披露宴写真Ⅱ
この度富山市舟橋北町にお住まいの井本正樹様より戦前電気ビルで挙式されましたご両親の披露宴写真を資料としていただきました。
前回(電気ビル物語4)は、戦火により消失しました緞帳が鮮やかに拝見できましたが、今回提供頂きました写真は当事の結婚式の様子がよく見えます。柱には戦時高揚なのか日本国旗が多数はためき、壁クロスはとても日本情緒が漂う設えです。
テーブルプランは現在よく利用いただく形と同じ!で、センターに新郎新婦・来賓が同席する形です。センターテーブルの見事な装花は現在でもあまり目にすることの無い豪華なものです。自宅で結婚式を行う時代、当時としてはかなりモダンであったことでしょう。テーブルに目をやるとナイフフォークがフルセット状態で配しています。ワイングラスも見えます。70年前とは思えない素敵な披露宴です。出席者のほとんどは紋付はかま、日本髪に黒留袖。皆さんいささか緊張気味なのは披露宴もまだ最初のうちだからでしょう。目にハンカチを当て早くも感極まっておられる?紳士も拝察できます。
壁際にあるスチーム暖房がなつかしいです。金屏風の大松も当時の電気ビルのトレードマークだったようです。
写真に載っている新婦様は、まだお元気で今でも電気ビルにもよくお越しいただいております。どうぞいつまでもお元気でおられますよう電気ビルスタッフ一同お祈りしております。
今回の貴重な資料のご提供心より御礼申し上げます。