建設の槌音 Vol.6 ビル建設までの経緯
富山電気ビル設計の概要
・位置、敷地面積
富山市今木町67番地 1,905坪
・建築物
建坪 651坪 延べ面積 3,369坪
・構造
近代式耐震耐火鉄筋コンクリート造
外装 腰廻りは万成石貼り其の他は擬石タイル張り仕上げ
屋根 陸屋根タイル張り仕上げ
内装 床テラゾー壁、宇流間石並ライト、トラバーチン張、天井トマテックス並びにプラスター仕上げなど
・電気設備
240kVA、受電設備を有する変電室を設け各種動力及び電灯用にコンジットチューブ配電法により配電す。非常用及び非常用ポンプ用のため「ガソリン」発電機を設備す。避雷針は屋上に3ヶ所設置。
・弱電設備
交換機、自動式施設電話機、テレクトーン型電気時計、時報電鈴設備、巡回監視装置、トーキー映写機、ラジオ受信装置
・衛生設備
全館水洗式便所器具、汚水浄化装置
・給水設備
水源は井戸、湧水ポンプにて屋上の貯水槽に送り各所へ給水
・給湯設備
ガスを熱源とし各所へ給湯
・暖房設備
低圧真空式蒸気暖房装置を用い自動給炭機付低圧強制ポンプ式蒸気汽缶2基を設備。内外温度差標準は最高摂氏30℃とす
・消火設備
各階2箇所あて長さ百尺の押しボタン式自動消化ホースを設備
・換気設備
10馬力の排風機2台を設備
・エレベーター
シングルラップ トラクション、ギヤード型マイクロドライブ電力昇降機2基設備
※この全てが昭和11年に設備されたとは…ただ々驚きです。
写真は西側を見ており、電気ビル地下階建設中の写真です。遠く呉羽山、現在の富山中央警察署横あたりを走行中の市電も観えます。